結婚式は人生に一度、ほとんどの方が初めてで、準備に関して何もわからないという方が大半だと思います。
ましてや、国際結婚となると色々大変そう…
・どこで結婚式をする?
・日本で挙げたら費用はどのくらいかかる?
・国際結婚だと何が大変なの?
次から次へと疑問が出てきますよね。
この記事では、台湾人と国際結婚をし、日本で結婚式を挙げた経験のある私が、国際結婚のカップルが日本で結婚式を挙げる上で知っておくべき内容と考慮するべき点をまとめました!

実は、私自身ウェディングプランナーの経歴もあるので、結婚式の準備手順には理解が深い方ですが、それでも日本人同士の結婚式以上の大変さを感じました。
1.伝統的な日本スタイル?それとも海外パーティースタイル?


(1)どちらの国で行うか
国際結婚の結婚式を行う上で一番大事になってくるのが、結婚式を行う場所ではないでしょうか?
国際結婚となるとお互いの国の距離や、文化の違い、言葉の問題など考慮するべき点がたくさんあります。
結婚式を行う場所を決める上で、考慮するべき点は以下のような内容があります。
【考慮する点】
・ゲストの移動・経済的負担
・お互いの国の食文化(宗教的な点も含む)
・お互いの国の結婚式に対する文化の違い
(ゲスト衣装、ご祝儀、時間、マナー、ルール、結婚式のスタイルなど)
・挙式・披露宴の中の言語の問題
・費用の違い
・入国時ビザの問題
中には、どちらの国でも行うという方もいます。
どちらの国でも行った場合は、2人の移動のみ、もしくは2人と家族のみの移動で済むので、ゲストへの負担は最低限にでき、より多くの方に参列してもらうことができます。
規模を小さくして、挙式と披露宴をそれぞれの国で分けて行うという方法もいいですね!



ちなみに私たちは、挙式・披露宴ともに日本のみで行いました!
(2)面識のないゲストが参加?!


日本では招待される方は必ず、招待状を受け取りますよね。
家族で招待される場合もありますが、その場合は、招待状の宛名に家族の名 前も書かれています。
つまり、日本では、主催者側が招待するゲストを指定します。基本的に招待された人しか参加できません。
一方、海外では招待状を受けとった人が家族や友人を誘って出席するなど、新郎新婦と面識がない人が参列するということもあり得ます。初対面でもフレンドリーな海外ならではの文化ですね。
招待者は自分の国のスタイルが常識だと思って参加されるので、あらかじめ招待者の範囲は夫婦で話し合っておいた方がいいですね
2.日本で結婚式を行う場合


(1)結婚式にかかる費用
どの項目も、内容によって料金は大きく違ってきますが、平均的な金額をまとめてみました。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| ① 前撮り(フォトウェディング) | 10~30万 |
| ② 結婚指輪 | 20~50万 |
| ③ 挙式のみ | |
| ・神前式 | 30~40万 |
| ・人前式 | 30~40万 |
| ・キリスト教式 | 30~50万 |
| ④ 挙式+披露宴 | |
| ・家族のみの小規模婚(20人程度) | 100~150万 |
| ・通常規模の結婚式(50~60人程度) | 250~350万 |
| 合計 | 10~430万 |
このように、金額の幅が大きく、選ぶ内容によってかかる金額は大きく変わってきます。
最近は、結婚式にあまりお金をかけない、フォトウェディングや小規模婚などを選択される方が多くなりました。



私たちは、妻の希望で、前撮り+結婚指輪+神前式+披露宴のフルコースでした…
(2)平均準備期間
通常日本で50~60人規模の挙式を行う場合は、半年~1年前から準備を始められる方が多いです。
特に、国際結婚の場合は、どちらかのゲストが海外渡航を伴うため、ゲストも日程調整を行いやすいよう、余裕を持って日程を決めることをおすすめします。
日本で挙式を行う場合で、配偶者の国がビザ査証国でない場合は、入国のためにビザの申請が必要になり、審査に時間がかかるなど、国際結婚ならではの大変さも出てきます。
(3)黒字の結婚式はできる?


①日本のご祝儀相場と手出し金額のリアル
日本のご祝儀は新郎新婦との関係によって金額が違います。
| 新郎新婦との関係 | ご祝儀金額 |
|---|---|
| 祖父母・叔父叔母・兄弟 | 5~10万 |
| 従兄弟 | 3~5万 |
| 上司 | 3~5万 |
| 友人 | 3万 |
| 夫婦出席 | 5万 |
【手出し金額の計算例】
ここでは、大人1人3万円のご祝儀として手出し金額の計算をしてみます。
《出席者50人/挙式+披露宴の場合》
結婚式費用の平均:250~350万
ご祝儀:3万×50人=150万
手出し金額:100~200万
私が担当した結婚式も最終的な手出し金額が100万程度の方が多かったので、日本で通常規模の結婚式を行う場合は、このくらいの金額がかかる前提で検討した方がいいでしょう。正直、日本の通常規模の結婚式で手出し金額ゼロというのは難しいです。
また、国によっては、決まったご祝儀の金額がなく、日本人と金銭感覚が大きく違う国や、そもそもご祝儀という文化自体がない国もあるようです。また、現金を包むのではなく、プレゼントなどの品物をご祝儀とする国もあります。
多くの外国人にとって一般的に3万円以上包む日本のご祝儀文化は高すぎると感じられます。
このようにご祝儀は国によって大きく文化が違うので、ゲスト側と新郎新婦の認識に相違があると、予想よりも回収したご祝儀の金額が少く、手出し金額が増えてしまったという事態も起こりえます。



黒字の結婚式が一般的な国もあるようです!
台湾では、黒字になる結婚式もあると聞いていたので、正直揺らぎました…
②ゲストの交通費は新郎新婦が負担する?
日本には、ゲストの交通を負担する「お車代」という文化があります。
遠方に住んでいるゲストを招待する際に、ゲストの金銭的負担を考慮して新郎新婦が一部交通費を負担しますが、これは外国人配偶者にとっては理解しがたい文化です。
あくまでも新郎新婦のご厚意で用意するものなので、絶対ではないですが、交通費片道分程度もしくは宿泊ホテルを準備されるのがよいでしょう。
日本での生活が長い外国人の場合は、この文化を知っている人もいます。
日本人だけの文化と判断せず、ゲストの状況を考慮して判断してくださいね。



私たちの場合は、台湾からのゲストに対してお車代のお渡しはしていないですが、個々の状況に合わせて、ご祝儀を1~2万円にするか、全くいただかないという内容でご案内しました。
③お心づけとは?
お車代と似たような文化に「お心づけ」というものがあります。
結婚式当日、お手伝いやお世話をしてくださった方へお渡しする「お礼」です。
チップのようなものなので、配偶者の出身国によっては、馴染みがある文化かもしれませんね。
【結婚式で主に渡す方】
・祝辞や乾杯をしてくださった方
・受付担当者
・スピーチ、余興
昔の文化のように感じますが、こちらは今でもほとんどの方が準備されています。
式場の提携の司会者、美容師、介添人などは、挙式や披露宴の金額に含まれているので、別途金銭を包む必要はありません。
「お車代」や「お心づけ」は新郎新婦の気持ちで準備をするものなので、結婚式費用に含まれていませんが、事前に必要予算として考えておくことをおすすめします。
3.私たちが日本での結婚式を選んだ理由


ここまでの内容を見て、日本で結婚式をすると何かと費用がかかるから、海外にしよう!という方もいるのではないでしょうか?
私もウェディングプランナーの経験がなければ、高すぎる!台湾でしよう!と思っていたかもしれません。
それでも私たちが日本で行ったのは、以下の理由からです。
(1)日本人ゲストを海外に招待することはハードルが高い
日本人のパスポート保有率は20%を切っています。
いくら結婚式といっても、わざわざパスポートを申請して、数日仕事を休んでまで、知らない文化の国の結婚式に参加してくれる方はいるでしょうか…
逆に台湾人にとって「日本は近い」という感覚があります。
また、「日本の結婚式?!そんな機会は今後ないだろうから参加してみたい!」という声も多くいただき、私たちは台湾人の価値観に甘えました。
(2)海外で行っても日本人には日本の文化がある
前述したとおり、日本には「お車代」という文化があります。
海外に招待となると、フライトの他、数日の宿泊が伴い、人数によっては、お車代だけで相当な金額になります。
(3)結婚式の主役は花嫁だから!
主役の私がどのような結婚にしたいかを優先しました!
何百組もの結婚式を見てきた中で、数件だけあった神前式という挙式スタイルに惹かれ、日本人だから結婚式には和装を着たいという思いがありました。
また、海外で行うと私側のゲストが少なるのが寂しいし、自分でプランニングができる日本での結婚式の方が準備がスムーズに進められると思い、日本で行うことを選びました!



結果、大満足の式になりました!笑



ぜひ花嫁の意見を尊重してあげてくださいね!
まとめ


国際結婚の結婚式で考えるべき点をいくつか挙げましたが、あくまでも2人の結婚式なので、2人が思い描くものにするのが一番です!
準備中に夫婦で喧嘩することも多いですが、当日を迎えたときには達成感とみんなからお祝いをされる幸せを直で感じることのできる時間になります。
私は、乗り気じゃなかった新郎さんが、当日涙されているのを何回も見てきました。



場所や内容を問わず、2人のスタートを形に残すことは、これから始まる2人の生活の中で大切なものになりますよ!
今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!






